清水寺でところてん あるいは HL判
今、平凡社ライブラリーの「内田百閒随筆集」を読んでいます。「昼はひねもす」と言うタイトルの随筆の第二章「夜は夜もすがら」では、「須井先生の自叙伝出版記念会」に出席した事を元に筆の赴くまま百閒先生、話を進め、前菜で先ずところ天に箸をつけたことを端緒に
ところ天は昔私が幼少の頃、父母に連れられて京都見物に行った時、清水の観音後ろ飛びの舞台の下の谷になった所で、山瀬水に冷やしたところ天を食べた記憶が一番古い。
と文字通り筆の進むに随がい文章は続きます。
ここで、「(南禅寺の湯豆腐のように)清水寺のところてんも名物なの? もしかしたら、百閒先生がところてんを食べた店って今もあるかも」と思いました。
百閒先生がどこでところてんを食したかは不明ですが、忠僕茶屋と舌切茶屋というのが昔からある茶屋のようですね。
おっと、京都ではところてんは黒蜜で食するのですね。初めて知りました。
ところてんの食べ方の地域差については、ところてんの伊豆屋さんのウェブサイト提供の「とこマップ」が面白い。
百閒先生の顰みに倣って、筆のおもむくまま、ところてんとは関係ない話題に。
平凡社ライブラリーって、文庫本をちょっと大きくし、かつ新書より小さい(見ようによっては、言いようは中途半端な、ゴメン)サイズなのですよね。このサイズA4とかB5とかような呼び方があるのだろうかと思ったら、HL判というようですね。HLって・・・。
平凡社ライブラリーとほぼ同サイズの判型の「岩波同時代ライブラリー」(350冊刊、1990‐1998)が終わってしまったから、平凡社ライブラリーサイズなのですね。