蒲鉾から羊羹へ

ひとつ前の記事で、(わが家のあちこちでクラスター化している)購入済みの未読本群から「完璧な赤」という本を探している事を投稿しましたが、その過程で、以前購入し最近ちょっと読みたくなったものの、やはりクラスター化未読本群の中で行方不明になっていた「遅刻の誕生」が出てきました。
この本、江戸時代から明治時代にかけて、今のような(見方によっては異常な程な)パンクチャルな時間意識がいかに形成されたかについての論考を集めた本なのです。

どんな内容だったかと目次を見たら、「蒲鉾から羊羹へ − 科学的管理法導入と日本人の時間規律」と題された章がありました。
「蒲鉾から羊羹へ」って? と思い、この章を覗いて見たら、明治・大正時代に欧米式の工場管理を日本に導入しようとした伍堂卓雄が当時に日本人の工場における時間規律について、以下のように言ったことから章題を取ったようです。

日本の労働者の能率は蒲鉾型(*)である。初め終わりが全くだらだらである。然るに欧米の労働者のやり方は羊羹の切り口形(**)である。働く時は傍目を振らず働き、休むときは充分休養するのである。

(*)蒲鉾:∩ アーチ型 (**)羊羹:縦向きのコの字型

「蒲鉾から羊羹へ」って、そういう事かと納得しつつ、「蒲鉾から羊羹へ」でググると・・・

愛媛県松山市の大正13年創業の老舗「勉強堂」の名物和菓子を食べたくなりました。

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