先日、福島県立美術館で開催されている「伊藤若冲展」に行ってきましたが、会場で一番最初に展示されていたのが「隠元豆・玉蜀黍図」。和歌山県・草堂寺所蔵とあるので、初めて見る作品かも。
この展覧会は前期と後期に分かれていて、この作品は前期のみの展示ですが、若冲と黄檗宗の関係を考えるとこの作品が一番最初に展示されているのをちょっと面白く感じました。
若冲は晩年を伏見の石峰寺で過ごしていますが、この石峰寺は黄檗山萬福寺を本山とする黄檗宗の寺院であり、萬福寺は福建省から渡来した隠元を開祖とする黄檗宗の大本山であることは良く知られています。インゲンマメという名称の由来は隠元が中国から持ち込んだことによるということもよく知られていますよね。
ですが、Wikipediaに隠元を問うと期待通り隠元豆についても記されているのですが、
隠元が来日した際に日本に持ち込んだためにその名が付いたとされるインゲンマメは・・・(途中省略)・・・現在のフジマメ(藤豆)だという説もあり、関西ではフジマメのことをインゲンマメと呼ぶ
「藤豆なんて知らないよ」と「旬の食材百科」に藤豆について問うと
関西では隠元禅師が中国から持ち込んだのはこのフジマメだと言う説から、年配の方はこのフジマメをインゲン豆と呼び、一般的なインゲン豆の事をサンドマメと呼んでいます
藤豆って大きなサヤエンドウみたいものなんですね。購入した図録で「隠元豆・玉蜀黍図」の隠元を見ると・・・藤豆だ
参考
- WEB歴史街道より「日本にインゲン豆と木魚を伝えた隠元さん」・・黄檗山萬福寺って京都でいちばん好きなお寺なのです
- 古美術景和より「若冲さんとのゆかりも深い萬福寺は、異国文化に満ちた素敵な寺院です」
- 石峰寺と伊藤若冲