彫刻家 メッサーシュミット in ベルヴェデーレ上宮
メッサーシュミットという彫刻家のことを知ったのは数ヶ月前に池内紀の『モーツァルトの息子-史実に埋もれた愛すべき人びと-』を読んでからです。
著者は「読書の裏通りで出くわした人々で・・・ものものしい伝記を捧げられるタイプではなく,その種の伝記にチラリと姿を見せ,すぐまた消える。ただ,なぜか,その消え方が印象深い,そんな人たち」30人を集めたと書いています。
その中の一人がフランツ=クサヴァー・メッサーシュミットで、18世紀、革命前夜、ウィーンの華やかなりし頃の宮廷に仕えていたとは思えない奇妙な顔を彫り続けた人です。この奇妙な顔シリーズがどこの美術館にあるかは知らなかったのですが、今回訪れたベルヴェデーレ上宮にかなりの数の作品があったのです。
思わぬ遭遇にちょっとびっくり。
メッサーシュミットを知っている人は少ないと思いますが、知らない人でも、ベルヴェデーレ上宮に行った人はあの彫刻だとわかると思います。