シェフチェンコ

Euro2012開催国のウクライナのシェフチェンコ(Shevchenko)の初戦スウェーデン戦での素晴らしいゴールで注目の「ウクライナ vs フランス」戦。豪雨の中で始まった試合は落雷の危険を避けるため、前半4分頃一旦中断、1時間後に再開しました。中断中は録画しておいてまだ見ていない「スペイン vs アイルランド」を見ていました。 と書き始めましたが、この記事はいろいろ調べながら書かなければならないので、このブログもここで中断。記事が完成してから公開では、いつになるか分からないので、今回は記事を少しずつ追加・変更する毎に公開することにします。

アイルランドにはマッギーディ(McGeady)がいますが、ギリシャのサマラス(Samaras)とともに俊輔のセルティック時代の同僚ですね。スウェーデンにはラーション(Larsson)という選手がいますが、セルティックやバルサで活躍したヘンリク・ラーション(Henrik Larsson)ではなく、セバスチャン・ラーション(Sebastian Larsson)です。同僚と言えば香川の元同僚でブンデスリーガ2011-12シーズンMVPのポーランドのレヴァンドフスキ(Lewandowski)はEuro2012の開幕ゴールを決めていますね。

「残念ながら、アイルランドもギリシャもポーランドも1次リーグを突破できませんでしたね」と書くつもりでいたら、なんとギリシャが決勝リーグに進出。というかロシアがこけましたね。1次リーグ第1戦で素晴らしいゴールを決めたパブリチェンコ(Pavlyuchenko)も第2、3戦では冴えませんでした。

ポーランドは決勝リーグに進出できなかったとは言え、ドイツのポドルスキ(Podolski)、クローゼがポーランド系なのはよく知られていますね。プレミアリーグ2011-12シーズンの得点王ファン・ペルシ(Van Persie)、ブンデスリーガ2011-12シーズンの得点王フンテラールを擁するオランダの1次リーグ全敗はEuroの厳しさ(観戦する立場から言えばEuroの面白さ)を象徴していますね。

前置きが長くなってしまいました。この記事で纏めようと思っていたのは、ヨーロッパ諸語に特徴的な名字の接尾辞、接頭辞の話なのです。

記事のタイトルのシェフチェンコ(Shevchenko)の「~enko」はウクライナで最も一般的な名字の接尾辞で「〜の子」を意味します。スウェーデン人の姓の語尾の「〜son」も「〜の息子」の意味ですね。

英語でMacやMcで始まる名字のMacやMcも息子を意味することはよく知られていますが、これはゲール語(アイルランドやスコットランドで使われていた古語)に由来します。

ポーランドチームに多い「〜ski」(〜スキ)やクロアチアチームに多い「〜ic」(〜ッチ)は「〜の」を意味する接尾辞で、名字では「〜の(息子)」や「〜(生まれ)の」という意味のようです。

オランダの「Van 〜」(ファン・〜)や「Van Der 〜」(ファン・デル・〜)の「Van」は「〜出身」を意味します。画家のゴッホ(Gogh)はVincent Van Goghですから、ゴッホの祖先はGoghという所の出身だったと言うことでしょうか。ヘルベルト・フォン・カラヤンのドイツ語のVon(フォン)やレオナルド・ダ・ヴィンチのイタリア語のDa(ダ)も「〜出身」と言う意味です。

ギリシャ語では、姓名などの固有名詞にも姓による語尾変化があり、同じ家族でも男性と女性で姓が変わります。男性の場合「〜ス」となります。実際、Euro 2012 ギリシャチームでは姓も名も殆どの選手が「ス」で終わっていますね。ロシア語でも名字は姓で変化するので、「〜フ」という名字の男性の奥さんや妹の名字は「〜ワ」、「〜スキー」という名字の男性の奥さんや妹の名字は「〜スカヤ」になります。

Euro2012各国代表の名字で遊ぶ

  1. ウクライナ代表の「~enko」
    シェフチェンコはじめ3人
    ロシアのパブリチェンコはウクライナ系なのでしょうか
    リンク:Wikipediaより「ウクライナ人の名字
  2. スウェーデン代表の「〜son」
    8人
    ちなみに「〜berg」(〜ベリ)が2人いますが、「〜berg」は「〜山、〜丘」の意味だそうです。
    リンク:yahoo知恵袋より「スウェーデンやノルウェーの名前にはソンやセンなどが後ろに付きますが・・・
    リンク:人名力:スウェーデン王国
  3. ポーランド代表の「〜ski」
    レヴァンドフスキはじめ9人
    リンク:ポーランド人姓「〜スキー」「〜ツキー」をめぐって
  4. クロアチア代表の「〜ic」
    モドリッチはじめ12人
    リンク:yahoo知恵袋より「旧ユーゴスラビア地域の人の名前に「〜ッチ」というのが多いのですが・・・
  5. アイルランド代表の「Mc~」
    マッギーディはじめ3人
    リンク:Wikipediaより「マック(ゲール語)
  6. オランダ代表の「Van 〜」「Van Der 〜」
    ファン・ペルシはじめ4人
    リンク:Wikipediaより「ファン(前置詞)
  7. ギリシャ代表の「〜ス」
    姓がスで終わらないのは、ミトログルだけ。名がスで終わらないのは、ホセ・ホレバスだけ。ホレバスはドイツ生まれで2011年にギリシャ国籍を取得したようです。
    リンク:教えてgoo!より「ギリシャ人の兄弟の名前って異なるのでしょうか?
  8. ロシア代表の「〜フ」
    13人
    リンク:ロシア人の姓

今回とりあげた名字のあれこれについては、「素朴な疑問集」というサイトの「〜ビッチに対するQ&A」のA(回答)でいろいろな例が寄せられています。

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